シリア 古都ダマスカス
シリア ダマスカス
5000年と聞くと、何を思い浮かべるだろうか。おそらく多くの人は、この長い年月を前にして何の想像もつかないだろう。この年月は、現在のシリアの首都ダマスカスに人が居住している期間を示している。この地には紀元前3000年頃から、人々が都市を形成し、繁栄と衰退を繰り返してきた。紀元前1000年頃には古代アラム人の王国の首都として機能し、高度な水路網が築かれたという。 その長い歴史は、紛争の歴史でもあった。古代から数々の紛争の舞台となってきたこの地域は、今も紛争の火種が絶えない。アサド政権崩壊後、シリアに民主政権が誕生したことで治安がいくらかの改善を見せ、旅行者の自由な訪問も可能になった。 私が訪れた2026年2月時点でも、ダマスカスを離れるとまだ散発的な戦闘が続く地域がいくつもあった。 ダマスカスは平和そのものだった。シリアと聞くとイスラム教のイメージが強いかもしれないが、ここダマスカスには多くのキリスト教徒が存在し、キリスト教地区を形成している。そこには教会やビストロ、シーシャバーや酒屋が立ち並び、まさにシリアのイメージを覆すようなものだった。 シリアで作られたというビールを一人開栓し、この国の新たな門出を祝った。