Rikuto Ishimoto

インド最果ての地 スピティ

インド ヒマーチャルプラデシュ州 スピティ

遠くチベットの地にやってくると、いつもどこか寂しさを感じるのはなぜだろう。どこまでも続く荒涼とした山々のせいか。それとも肌を刺すような冷たい空気のせいか。 そんな厳しい土地で、人々は家畜を飼い、作物を育て、そして仏教を信仰して生きてきた。 彼らの顔立ちはどこか我々と似ている。でも、似ているようで、やはりどこか違う。厳しい紫外線を受けて黒く焼けた肌。毎日の農作業で酷使され、硬化した指先。とある村でホームステイをしたとき、その家のお母さんが見せてくれた手は、まるで彼らの厳しい暮らしを物語っているかのようだった。 この土地で生まれ、この土地で一生を過ごすとはどのようなものだろう。もし私がここに生まれていたら、幼いころから僧院に入り、僧侶の道を志していたかもしれない。それくらい、仏教が生活の中心になっていた。 現代社会に蔓延る物質主義的な価値観から少しばかり私を引き離してくれるような、そんな旅だった。

インド最果ての地 スピティ
インド最果ての地 スピティ
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